【実践基礎4】Google Colabを使ったディープラーニング体験

ディープラーニング

ディープラーニングに興味はあるけれど、

「何から始めればいいのかわからない」

「高度なパソコンや専門知識が必要なのでは」

と感じていませんか?実は、今ではパソコンとGoogle アカウントさえあれば、AI 初心者でも今すぐ簡単にディープラーニングを扱えます。

本記事では、クラウド環境の Google Colab を使い、PythonでAIモデルを扱う方法を紹介します。まずは、モデルの構築や訓練の前に、既に訓練済みのモデルを使ってディープラーニングの威力を実感してみましょう。わずか10 分ほどで最新の AI 技術を体験できます。Google アカウントをお持ちでない方は、まず作成してください。

Colabの基本操作と環境設定

Google Colabとは?

Google Colab は、ブラウザ上で Python コードを簡単に実行できるサービスです。Python はスクリプト言語と呼ばれ、各行ごとに命令を実行できます。Google Colab 上では「セル」と呼ばれるボックスにコードを書き、セル毎にプログラムを実行していきます。

ノートブックを作成

まず、Google Colab を開きます(Google Colabの詳細はこちら)。画面左下の「ノートブックを新規作成」をクリックすると、.ipynb という拡張子のついた「Untitled0」という名前のノートブックが作成されます。左上のタイトルをクリックして、タイトルを「DeepFace」に変更しましょう。

Google DriveをGoogle Colabと連携

Colabのセルに以下のコードを入力し、Shift + Enterで実行します。

from google.colab import drive
drive.mount('/content/drive')

しばらくすると下図のように「Googleドライブに接続」と表示されたらクリックし、アカウントを選択して「次へ」「続行」と進めます。

Google Drive チュートリアル

Google Driveでフォルダを作成

新しいタブで Google Drive を開き、左上の「+新規」ボタンから「新しいフォルダ」を作成します。ここでは「DeepFace」という名前のフォルダを作成し、開いておきます。

データの準備

パソコンに自分の顔写真があればそれを、なければインターネット上で適切な顔写真を見つけて、先ほど作成した「DeepFace」フォルダにドラッグしてアップロードします。自分の顔写真を使用する場合は、自己責任でお願いします。

注1:Windowsをお使いの方はShift + Windows + S、mac をお使いの方はcommand + Shift + 4で範囲指定してスクリーンショットを保存できます。

DeepFaceをColabで実践!顔画像をAI分析

ライブラリのインストール

Colabに戻り、以下のコードを実行して必要なライブラリをインストールします。

!pip install deepface

注2:セルの最初に!を付けることで、Linux のコマンドを実行できます。Colab では、ノートブックを開くたびに必要なライブラリをインストールする必要があります。Colab でのインストールについてはこちら

画像の読み込み

次に、以下のコードで画像を読み込みます(your_imageは実際のファイル名にしてください)。

import cv2
img_path = '/content/drive/MyDrive/DeepFace/your_image.png'  # アップロードした画像のパス
face_img = cv2.imread(img_path) #cv2で画像を読み込み
face_img = cv2.cvtColor(face_img, cv2.COLOR_BGR2RGB)

画像はface_imgという変数に格納されています。2行目は色 (RGB)情報の格納のされ方を調整しているだけなので、あまり気にしないでください。

顔属性のAI分析

画像を読み込んだら、以下のコードで顔の属性を分析します。

from deepface import DeepFace
analysis_results = DeepFace.analyze(face_img) #モデルで推論

analysis_results には、感情('emotion')、年齢('age')、人種('race')などの情報が含まれています。変数の中身を確認するには、下図のようにセルに変数名を入力して実行します。私の場合、年齢はだいぶずれましたが、人種や性別は完璧に合っていました。

注3:変数の中身を確認するには、セルに変数名を入力して実行するか、print (変数名) を使用します。同様に face_img を実行すると、先ほど読み込んだ顔写真が表示されます。

まとめ

  • Google Colab と Google Drive を活用すれば、簡単にディープラーニングを体験できる。
  • 無料で利用可能な Google Colab は、自由にライブラリをインストールでき、簡単に Python のコードを試せる
  • Google Drive にデータを保存して Colab と連携すれば、大量の学習データも扱える。
  • 顔認識ライブラリ「DeepFace」を使って、自分の顔の分析ができる。

このように、Google Colab と Google Drive を活用すれば、簡単にディープラーニングを体験できます。この環境を使いこなせば、フリーランスエンジニアとして働くことも十分に可能です(この場合は有料を推奨)。

次回は、Keras というライブラリを使って、データの学習から推論までの全過程を体験してみましょう。

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